脚本家と舞台との関わりには?舞台以外の脚本家との違いは?

テレビドラマの放映枠が減少し、映画の制作本数もそれほどの伸びが期待できない現状の中、脚本を映像化するよりも舞台化する方が可能性があるとも言われます。

脚本をもとに作られる映画やテレビドラマなどの映像作品との違いを表すように、舞台作品の脚本を書く人は劇作家と呼ばれます。

脚本家と劇作家が執筆する脚本に大きな違いはありませんが、仕事の進め方や脚本の書き方に違いがみられます。

舞台の脚本を書く劇作家と映像作品の脚本家との違いを紹介します。

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舞台の脚本を書く劇作家の仕事の進め方と脚本家の違いは?

映画やテレビドラマの映像作品では、映画監督やプロデューサーの依頼を受けた脚本家が打ち合わせをもとに、制作関係者の意向を受けた脚本の執筆を行います。

これに対し、舞台の脚本は、劇作家が所属する劇団の公演のために書き下ろす場合と、他の劇団から依頼を受けて脚本を提供する場合の二通りが想定されます。

そのため、舞台の脚本家は、劇作家の公演での演出を考慮した作家的な意図が重視され、ひとりで執筆されることが多い傾向にあります。

劇作家の多くは、劇団を自身で立ち上げて主宰となっている場合も多く、脚本には、劇場に足を運んでくれる観客を魅了する作品であることはもちろん、所属する劇団員の信頼を得るためにも重要なツールでもあります。

舞台と映像作品での脚本の違いは?

舞台と映像作品で作られる脚本は、いずれも執筆するテーマを関係者で決まれば、脚本家がストーリーの骨組みとなるプロットを制作し、脚本を執筆していきます。

映像作品では、脚本が完成された時点や、撮影現場でも必要に応じて、関係者との協議しながら、脚本家によってその都度修正や変更を加えられます。

舞台作品では、脚本の完成が近くなれば、舞台上演の準備も進められ、舞台上での役者の稽古の状況で台本の細かな調整が行われます。

映像作品の脚本には、登場する俳優の演技を補足する映像効果や表現が細かく書き込まれています。

その一方、舞台では限られた舞台設定となるため、登場する役者の台詞を重視した表現が増え、台詞をもとに心情や舞台背景を感じさせる役者の表現に頼る部分が大きい脚本構成がみられます。

舞台作品を手がける脚本家は、劇団に所属している?

舞台作品を手がける脚本家は、自身が立ち上げて主宰を務める劇団の公演のための脚本を書く場合と、他の劇団から依頼を受けて脚本を書く場合があります。

さまざまな場所で撮影が可能な映像作品とは違い、舞台では制限を受ける場面設定のため、ストーリーの展開の深みや面白さを表現するために、役者の台詞や仕草などを重視した書き方が意識されます。

また、舞台の脚本を手がける脚本家の多くは、劇団の公演の練習において役者の表現をみながら、台詞やしぐさに修正や変更を入れる演出家の役割を兼ねる人も多くいます。

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