テレビのバラエティ番組などでは、映画やテレビドラマなどの脚本と同じように、番組の進行やしゃべる内容を書いた台本が出演者に渡されます。
また、ラジオでも、番組の構成やパーソナリティの話す台詞やナレーションを番組進行と共にしゃべる内容が書かれた台本があります。
テレビのバラエティ番組やラジオ番組の台本は、脚本家が書く脚本と似ているため、脚本家の仕事と考えられがちですが、書式や重視される点など、さまざまな違いがあります。
映画やテレビドラマなどの脚本を書く脚本家と、テレビのバラエティ番組やラジオ番組の企画や番組構成を作り上げ、出演者のしゃべる言葉を書く放送作家や構成作家との違いなどを紹介します。
放送作家や構成作家と脚本家の違いは?
放送作家は、テレビのバラエティ番組などで、番組がいかに進行され、出演者が何をしゃべるかまで台本に書き上げる仕事で、ラジオ番組に関する台本を書く人は、放送作家とは区別して、構成作家とも呼ばれています。
脚本家は、主にテレビドラマや映画、アニメなどの物語やストーリーを舞台や番組に、戯曲形式で書く人です。
いずれも、表舞台で表現する人たちに渡される脚本が台本と呼ばれるため、脚本家の仕事と混同されがちですが、扱っている内容や書かれる形式にも違いがあります。
特に、バラエティ番組の台本では、ドラマや映画のような脚本での登場人物の台詞の言葉よりも、番組のナレーションや段取りを重視した扱いに特徴があります。
放送作家や脚本家になる方法の違いは?
放送作家や脚本家になる方法には、決まった道筋はなく、現在プロで仕事をしている人の多くが、それぞれの道筋でたどり着いています。
脚本家となるには、プロが開く講座や学校などに参加したり、さまざまなコンテストなどの入賞で、注目されることがあります。
テレビで放送されるバラエティ番組の台本を書く放送作家になるには、テレビ番組を制作している会社に就職して、アシスタントディレクターからキャリアをスタートさせ、ディレクターになって番組企画を立てたり、構成を考えたりといった仕事に発展させる人も多くいます。
ラジオ番組の企画や構成をつくる構成作家には、番組のリスナーとして投稿したハガキやメールの内容の面白さがスタッフの目に留まり、番組制作に関わるスタッフとなった人も多くいます。
バラエティ番組の面白さを表現するためには、出演する芸人さんよりも優れたネタや言葉も求められる局面もあり、脚本家とは違ったセンスも要求されます。
脚本家とバラエティ番組との関係性
脚本家は映画やテレビドラマなどを戯曲形式で書く人であるのに対し、テレビのバラエティ番組などの番組進行や出演者のしゃべる内容などの台本を書く人は、放送作家と呼ばれます。
バラエティ番組につくられる台本では、出演者がしゃべる内容よりも、番組の進行に関する内容が重視され、脚本家が書く脚本とは、取り扱われ方に違いがみられます。
放送作家となるには、番組をつくるテレビ局や制作会社との関わりが重要となるため、専門学校に通ったり、放送作家へ弟子入りするなど、コネクションをつくることも重要です。