脚本家は裏方なので、俳優など表立って活躍する人に比べると、どういう経緯で脚本家になれるのか分かりづらいところがあります。
脚本家にはどういった経緯でなれるのでしょうか。
賞を受賞する
賞を受賞するというのは、脚本家になるには最も一般的な方法でしょう。
賞によっては、受賞した作品が実際にドラマ化されるなどもあります。
メリットとしては年齢・実績などにかかわらず誰でも応募できるという門戸の広さにありますが、デメリットは基本的に受賞できない限り苦労が報われない1か0かの世界であるということです。
とはいえ必ずしも最優秀賞のみならず佳作などでも、作品が良ければ次の仕事に繋がることがあります。
経緯としては受賞をすればいいという点でとてもシンプルです。
好きな作品や脚本家がいる場合は、その人がよく手掛ける作品を発表しているテレビ局に注目し、その局が脚本やシナリオの賞などを運営していないか確認してみるといいでしょう。
養成所を卒業する
脚本家・シナリオライターの養成所・学校は、目指すメディアのジャンルにもよりますが、いくつも存在します。
場合によっては短期育成コースのように、短い期間で教えてくれるところもあります。
こうした養成所のメリットは、門戸が開かれているので受講すれば技術を一定量獲得することができる点と、若い人であればまだ時間が作ることができるので受けやすい点にあります。
デメリットは大学のように壮年の人には時間の捻出が難しい点と、どうしても初期費用が必要である点でしょう。
また賞とは違い、卒業したからといって必ずしも脚本家になれるわけではなく、あくまで斡旋などに繋がる可能性があるくらいに過ぎません。
脚本家を雇う会社に就職する
プロの脚本家を社員として抱えている会社があり、そこに就職するという手段があります。
メリットはフリーとして執筆するより安定するといえる点にあるでしょうが、デメリットはやはり実績がなければ入社することが困難であることです。
経緯としては、かなり難しい類のものでしょう。
テレビドラマや映画のように実写を手掛ける会社や、アニメやゲームなどを手掛ける会社、またバラエティ番組やラジオ番組を手掛ける会社もありますので、しっかりと調べておきましょう。
その他
バラエティ番組やラジオ番組など、お笑い芸人が出演する番組では、芸人を引退した人などが脚本を手掛けることがあります。
また引退していなくとも一時期のみ作家をすることもあり、桂三度の名前で現在活躍する渡邊鐘氏などがそれに当たります。
また舞台俳優などでも引退して脚本家に転身する人がいます。
この場合は番組や作品の出演者としてかかわっていた時期があるために、コネが繋がりやすかったといえる例でしょう。
まとめ
○門戸の広さでは、賞を狙うのが一般的。
○養成所は時間と費用があれば有効だが、必ず仕事に繋がるわけではない。
○脚本家を雇う会社には実績がないと就職しづらい。
広い意味での脚本家であれば、たとえばYouTubeの動画を構成する仕事もその範疇内です。
その場合は上記の限りではないので、視野は広くもっておきましょう。