脚本家の役割は?作品におけるポジションは?

脚本家といえば、映画やテレビドラマのエンドロールにスタッフの1人として名前が記される独立した職能のポジションです。

日本映画やテレビドラマの多くは、映画監督が脚本家を兼任した作品も多いのですが、いくつかのシリーズからなる長寿ドラマや連続シリーズの映画では、複数の脚本家が務めるなど、作品によって脚本家の人数や執筆方法は異なります。

さまざまな映像作品や舞台などを生み出す土台となるストーリをつくる脚本家の役割や、作品制作におけるポジションなどについて紹介します。

脚本家の役割は?

脚本家は、映画やテレビドラマ、アニメ、漫画のストーリーの骨組みや台詞、舞台背景、登場人物の造形など、話の土台を作るため、欠かせない重要なポジションです。

脚本は、現場の監督や俳優の意見や要望、撮影状況の変化によって、ストーリーやセリフなどを書き直す必要が何度もあり、一度完成したら直しがない小説家の執筆方法とは異なります。

テレビドラマシリーズなどの脚本家は、視聴者の反応や視聴率によっても、既に提出していた脚本を改編する必要があり、手早く書き直す能力が求められます。

脚本の直しの要望は、現場のプロデューサーや監督をはじめ、キャストの意見を聞きながら進めるため、脚本家は文章を書く能力と周囲の関係者との協力関係を構築するのが重要です。

そのため、脚本家は作品の土台をつくり、映像作品や舞台に具現化するための現場でも、重要な役割を担うポジションです。

脚本家の作品におけるポジションは、脚本の執筆方法によっても違いがあります。

テレビドラマにおいては、制作期間の短さなどから通常は1人の脚本家が担当し、番組プロデューサーやディレクター、スポンサーなどの関係者と協議しながら完成形となるため、共同執筆ともいわれますが、実質的には専属の脚本家が執筆します。

制作期間と莫大な制作費をかけて作られる映画の脚本は、複数の脚本家による共同執筆やさまざまな分担執筆など、作品によってさまざまな方法がとられます。

複数の脚本家の執筆した脚本を統合して一つの作品とする場合には、複数の脚本家を統括する監督にあたるポジションの脚本家を設定される場合もあります。

また、映像作品や舞台の裏方である脚本家によっては、表舞台に顔出しして、作品の宣伝をするポジションの役割も果たす人もいます。

脚本家は、作品の土台となるストーリーをつくり、作品に関わる関係者の意見を聞きながら、必要に応じて脚本の書き直しも手がける重要なポジションです。

テレビドラマや映画の作品によって、執筆の方法や担当する人数も違うため、複数の脚本家が執筆にあたる作品では、脚本家を統括するポジションもあります。

作品ごとに脚本家の執筆方法の違いはあるものの、脚本家がつくる脚本がなければ作品の制作すらできないため、重要なポジションです。